クラスメイトに幼なじみのヴァージンを奪われました。【作品ネタバレ】

共有してきた時間が多い二人は、そこから先の進展も早い。
お互いに初めて手を繋いで、初めてデートして、初めてキスをして……。
そして初めてホテルへ入るまで、そう長い時間は掛からなかった。

しかし、お互いに緊張してしまい、初めての行為を上手に進めることはできず……。
情けなく謝る勇人に対して、美緒はいつも通りの笑顔で励ましてくれる。
次こそはきっと最後まで……そう約束して、二人は初めてのホテルを後にしたのだった。

翌日の放課後、美緒はクラスメイトの三崎健二に声を掛けられる。
クラスの誰からも不良と認識されている三崎に呼び止められ怯える美緒。
そんな彼女の前へ健二が差し出したのは、美緒と勇人が仲良くホテルから出てきた写メだった。

「これをバラまかれたら退学だよね」

そう言われた瞬間、一流大学を目指している勇人のことを考え焦る美緒。
自分はともかく、勇人のことだけでも守りたい。
このことは内緒にして欲しいと頼む美緒へ対して、健二がにやりと笑う。
「他言無用にしてやってもいいぜ。ただし、俺の言うことを聞いてくれるならな」
大好きな勇人の未来のため、美緒は無言で頷くことしかできなかった……。